ぶどうが出来るまでの作業

葡萄栽培は1年の殆んどを[管理]に費やします。
その内容を、簡単ですが順を追って説明しまします。

◎収穫後期

収獲もまだ行っているこの時期から、既に次年度の管理が始まります。
[お礼肥え]を行います:芽立ちから収穫までで疲れた葡萄の樹に施肥で労わります。

◎収穫後

行う期間は幅がありますが、[基肥]を施肥します。
翌年4月以降~葡萄の樹が使う養分を土に貯めて行く作業です。

◎冬季

よく『冬は何してるの?』と訊かれるのですが。。。。
[粗剪定][本剪定]と2段階に分けて剪定作業を主に行います。
付随する作業として、葡萄棚の清掃と樹を結わえる[結引]作業があります。
この一連の冬季作業も重要で、樹の健康状態を観つつ、翌年の収獲がここで大まかに決まります。
一つ一つ手作業なので、広さにも寄りますが12月~4月までかかる作業です。
此処までは主に[土を創る]と云っても良い作業ですね。

◎春季

ここらから少し内容が細かくなりますが・・
早春には今ある樹を移し替える[移植]新しい苗木を植える[新植]などをおこないます。

○芽立ち

: 葡萄の芽が出だすと忙しくなります。
芽立ちを揃える為に、早く出た芽を摘み取る[芽鉤~摘芯]を行います。

: 新梢(新しい枝)が伸びて来ると、棚に結わえる[誘引]が始まります。
冬季の結引とは少し違い、簡素な方法で葡萄棚へ結わえて行きます。
この作業は年間を通すと3回~行います。

○展葉~開花

: 新梢が伸びると、それに伴って後の葡萄の果実になる[果穂]も大きくなってきます。
[果穂]が大きくなると、[有核=種有り葡萄]では[粗成形]を・・・
[無核=種無し葡萄]ではそれに足して[ジベレリン処理]で種を抜いて果実の肥大まで行います。
[有核栽培]では、この作業が年度の成否を決める作業となり、とても大事な作業です。

◎ 夏季

: 葡萄らしさも増して、やっと小さな粒になって来ます、忙しさも本番です。
ここからは、ただ生らせるだけで無く、商品価値を上げる商業的な意味も含め~複数の理由を整える作業も出て来ます。

○結実~実止まり

: 樹にとっても葡萄(子孫)を生らせる行為は、とても疲れます。
樹勢回復の為に[追肥]を行います。

: 樹の負担を減らす意味と、良い果実を粗選別する意味で、生っている果実を減らす[摘房]を行います。
~後の作業もそうですが、1本の樹に対し生っている果実が多いと、味や色が希望通りに行かない場合があります。
それらを低減する意味もあります。

○果実肥大

: 果実も大きくなってくると、外観と適正な粒数に整える意味で[摘粒]を行います。
[玉直し][玉抜き]とも云います。
手やハサミで一粒一粒を取っていく、とても根気のいる作業です。
[無核葡萄]はここが一番重要な作業とも云えます。
[ジベレリン処理]を行うと、果実の茎が堅くなりますから、誤魔化しがききません。
仕上がりを想定しながら、ハサミを入れて行きます。
ここの作業も味を整える意味があり、適正な数に整える事で、味も美味しくなります。
一度で終わる事は無く、2~3度は見直しを行います。

: 一通りの作業を総て終えると[袋かけ]を行います。
この頃の葡萄は本来の色が付いて無いだけで、葡萄そのものです。
地方によっては、[袋かけ]を行い、それをわざわざ外して再度[傘かけ]をする場合もあります。

○果粒軟化

: ヴェレーゾーンとも云いますが、今まで硬かった果実が柔らかくなり、同時に色付いてきます。
[有核栽培]ではこの頃に最終摘房を行います。

◎ 晩夏

: 既にハウスの葡萄は出荷されてますが、路地の葡萄は今からが旬です。

○収獲

: やっと1ヶ月~2ヶ月の収獲に入ります。
といっても、総てが一度に収穫できるわけで無く、樹や品種によって収獲出来る時期が異なります。

と、1年の作業を簡単に説明しました。
このサイクルを年間で繰り返すのですが、葡萄は1年に1回の勝負。
どの作業も気を抜けません。

また、記載はしませんでしたが、春先から初冬までは園地内外の草管理もあります。
ワザと草を生やす[草生栽培]、草を徹底的に除去する[清耕栽培]などがありますが、どちらも一長一短があります。
当園でも両方の草管理を行っています。